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飼料編
配合飼料について
配合飼料とは
家畜や養殖魚が十分成長できるように様々な原料を配合した、栄養バランスの取れた飼料のことをいいます。
配合飼料の目的
安全で美味しい畜水産物を生産するために、管理された原料と工程で家畜や養殖魚を効率よく育てることが目的です。
そのため、配合設計や形状等に工夫が施されています。
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様々な配合設計
製品ごとに、家畜や養殖魚の種類・成長段階に合った栄養バランスとなるよう、様々な原料の最適な配合率を考えて配合飼料を作っています。
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多様な形状
食べやすく、消化・吸収しやすいように家畜や養殖魚の種類・成長段階に合わせて飼料の形状や大きさを調整しています。形状の例として、マッシュ、ペレット、クランブルなどがあります。
配合飼料の有用性
配合飼料は、配合する原料によってお肉・卵・お魚などの畜水産物の味、見た目に大きな影響を与えることができます。
畜産用配合飼料の原料
畜産用配合飼料は、「とうもろこし」を中心に多種多様な原料を配合して作られています。
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とうもろこし
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こうりゃん
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フスマ
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大豆油かす
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菜種油かす
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精白米
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魚粉
主な副原料である大豆油かすやフスマは食品製造時に発生する副産物です。
(参考:2019年度 農林水産省 畜産をめぐる情勢)
畜産用配合飼料の原料産地
飼料用穀物のほとんどは輸入に依存しています。主原料であるとうもろこしの輸入元は、アメリカ、ブラジルなどです。
図:穀類の主な輸入国(2019年)
(財務省貿易統計を引用)
畜産用配合飼料の形状
食べやすく、消化・吸収しやすいように、畜種や成長段階ごとに様々な形状の配合飼料があり、粒の大きさや形状を工夫しています。
肉牛用配合飼料
豚用配合飼料
鶏用(採卵鶏用)配合飼料
水産用配合飼料(魚、エビ用配合飼料)の原料
魚粉を中心に植物性原料(大豆油かす、コーングルテンミールなど)や動物性原料(チキンミールなど)、穀類(小麦)などを配合しています。
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魚粉
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コーングルテンミール
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大豆油かす
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チキンミール
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小麦粉
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脱脂ぬか
※魚粉は魚を乾燥して粉状にしたもの。
水産用配合飼料の原料産地
水産用配合飼料における主原料は魚粉です。魚粉の主な輸入先は、ペルーやチリなどの南米、タイやベトナムなどのアジアですが、近年は漁獲量の制限や、中国の大量購入などにより高値で推移しているため、魚粉以外のタンパク質原料(大豆油かす、チキンミールなど)の使用が増加しています。
図:魚粉の主な輸入国(2019年)
魚粉輸入量(単位:㌧)
(財務省貿易統計を引用)
水産用配合飼料の形状
●食べやすく、消化・吸収しやすいように、魚種や成長段階ごとに、粒の大きさや形状を工夫しています。
●特に魚は口のサイズに合った飼料を好む習性があり、粒の大きさを変えてとてもたくさんの種類が作られています。
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マッシュ
粉状の飼料。養殖場で水、魚油、生餌などと混ぜ、モイストペレット※1や練り餌※2として使用される。
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顆粒
マッシュを特殊な造粒技術で固めた飼料。主に仔稚魚用飼料に使用される。
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クランブル
ペレットやEPを粗粉砕した飼料。表面積が大きいため、ペレットより吸収率が高い。
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DP(ドライペレット)
ペレットマシンでマッシュから成形される飼料。吸収率が高い。
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EP(エクストルー
デッドペレット)エクストルーダーでマッシュから成形された、大口径、高油添に対応できる飼料。
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※1:モイストペレット
(半生のペレット) -
※2:練り餌
魚種ごとの配合飼料の違い
- 魚種や成長段階で最適な栄養バランス、形状、粒の大きさが異なるため、様々な配合飼料が作られています。
- それぞれの主な形状として、DP(ドライペレット)、EP(エクストルーデッドペレット)、マッシュなどが挙げられます。
●魚種や成長段階で最適な栄養バランス、形状、粒の大きさが異なるため、様々な配合飼料が作られています。
●それぞれの主な形状として、DP(ドライペレット)、EP(エクストルーデッドペレット)、マッシュなどが挙げられます。
飼料博士テスト
それぞれ3つの選択肢の中から一つ答えを選択して、最後に答え合わせをしてみよう!
- 菜種油かす
- フスマ
- とうもろこし
- とうもろこし
- 魚粉
- 小麦粉
- アメリカ
- イギリス
- アフリカ
- こうりゃん
- 精白米
- 大豆油かす
- 大きさ
- 体色
- 味